2013年3月15日金曜日

昆布茶は万能の調味料


僕は昆布茶が嫌いです。

昔、学生時代にラーメン屋でバイトしていたときのこと。

休憩時間におかみさんが昆布茶とお茶菓子を出してくれました。そのとき初めて昆布茶というものを飲んだのですが、湯呑から立ち昇る匂いでもうダメでした。

何と言うかあれは、僕には海水を温めたものにしか思えないんですね。

ですので昆布茶をお湯に溶かして飲む、というのはどうしてもできません。



しかし。



僕は昆布茶をよく使います。

なぜならそのまま飲むことはできなくても、調味料として使うとあれほど便利な物はないからです。


主に、炒め物や煮物の料理の仕上げに一振りすると、断然美味しさがアップします。和風スパゲティにも欠かせません。

旨味と甘味と塩分のバランスが非常に良い。そして何より、粒子が細かくサッと溶けてくれるのでとても使いやすいのです。



基本的に料理を美味しく感じるには「旨味+塩分」が必要です。「旨味」は簡単に言えば出汁のことですね。


味噌汁を作るとき、豆腐を茹でたお湯に、味噌を溶かしただけでは美味しくないですよね。それはもはや味噌汁ではなくて、薄ーい味噌風味のお湯でしかありません。

なぜ不味いのか。それはそこに旨味が一切入っていないからです。


鰹節や昆布、いりこなどで出汁を取って、そこに具材を入れ、味噌を溶いて初めて味噌汁として完成するのです。

逆にしっかり出汁を取っていれば、具材が一切入っていなくても、美味しい味噌汁は作れます。

僕は味噌汁を作るとき、毎回出汁を取るので面倒だと感じたことはないのですが、出汁を取るのがメンドクサイという人のために「出汁入り味噌」が売られていますよね。


この「旨味(出汁)+塩分」というのは全ての料理の基本になります。

「塩気は足りてるんだけど、味が今一つなんだよね」
「何かコクが足りてない気がする」

というときは旨味が不足している場合がほとんどです。


豚汁のように具だくさんで、肉も野菜もたっぷり煮込んで作るような料理であれば、水だけで作ってもそこそこ出汁は出ると思いますが(僕は豚汁でも出汁を使いますけど)、普通に炒め物や煮物を作る場合は、出汁(旨味)の存在は必要不可欠です。



野菜炒めを作るときに塩だけ、醤油だけでしか味付けをしない人がいますが、それでは美味しくありません。なぜなら旨味が足りないからです。

醤油、味噌、塩というのはあくまで「塩分」と考えておきましょう。

もちろん炒めている野菜や肉にも旨味はあります。出汁も出ます。しかし、圧倒的に足りないんですね。

ただ、炒め物の場合は液体の出汁をたくさん使うわけにもいきません。そこで、「旨味の入った調味料」を使うのです。

昆布茶はもちろん、中華系であれば鶏ガラスープの素やウェイパー、洋風ならコンソメなどですね。

その中でも昆布茶は一番クセが少なくて使いやすい。



僕は味の素というのはこれまで一度も使ったことがないので分かりませんが、味の素も旨味成分の塊みたいなものらしいので、それを加えるのもいいかもしれませんね。


塩分に旨味をプラスすること。

常にこれを意識するだけで、料理が格段に美味しくなりますよ。

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